オープン ガーデン デイズ
そもそも、パリからベルギーを経てアムステルダムへの列車による旅のきっかけは アムステルダムで 年に3日しか開かれない 一般のお宅の庭が解放されて見学できるという”オープン ガーデンデイズ”というイベントに向けて計画したものです、ヨーロッパの伝統的な都市はどこも道路側には建物がびっしりと隙間なく建てられていてその内側のステキなお庭は住人と来訪者しか見る事は出来ません。
今年は6月の17日から19日の三日間、協賛するお宅や会社の中庭を解放するという記事が家庭画報に出ていたのを三月に見た時から、6月はアムステルダムに行くと決めたのです。
(これは企画しているファンローンミュージアムのパスを買わないと 誰でも入れるというわけではありません)
15日深夜にアムステルダム入りし、16日にはイタリアから合流してきた友達と落ち合いゴッホ美術館とアンネ フランクの家を見学して、
17日は 上々の天気の中パスにある地図を見ながらコースを決めて歩き始めました、
解放されている庭はそれぞれ個性があり 上流階級の瀟洒な庭もあれば アーティストの庭、お洒落なホテルの庭、ちょっとリッチなガーデニング好きの一般家庭の庭、カフェの中庭、歴史ある伝統的なお屋敷の庭など どこも自慢の庭を開放していて 敷地内にギャラリーがある建物や アトリエのあるお庭では オーナー自ら説明をしてくれたり、すごく和やかで 普通の観光では味わえない経験でした。
中でも思い出深いのは 2名のアーティストのお宅での出会いで 他のお宅もそうですが建物の入り口から庭に抜ける時そのお宅の中を通り抜ける訳でそこのお宅のセンスの良さなどもうかがえるのです、二人はいい趣味でまとめられたインテリアの廊下で入場者に挨拶していて その横のテーブルには私が三月に見た家庭画報がおいてありその本のおかげで今日ここに来たのです!などと話しかけ記念撮影までしてしまいました。
お二人の内の1人はコスチュームデザイナーでその後 庭の奥にあるアトリエでご自身の作品を紹介してくれたり 雑談などもされました。
京都の衣装美術館の資料本なども出して 最初はその中に出ている日本人デザイナーの作品を褒めていたりしたのですが、
日本にこのような素晴らしいコレクションを持った美術館があり自分はここで 自分の作品を展示するのが夢だというような会話があり、その時私は調子に乗って
”きっとできますよ”
ノー ! 私は連絡先も何も知らないから どうする事もできない!
”それなら私が日本に帰った時に連絡しますよ ” と安請け合いしてしまいました。
8月に日本に帰った時には めんどくさい事 約束したなぁ〜とちょっと後悔しましたが 口先だけの日本人と思われたくは無いので ネットで探して連絡を取ってみました、最初 事務的なお断りの返事をもらったのですが 尚 食い下がってメールのやり取りをして その内容を英語に訳すのがもっと面倒くさかったですが 彼に事情説明をして 衣装美術館が持っているオウンギャラリーは狭く 貴方のコレクションを展示するスペースがない(それは本当の事で) と 連絡しました。
10月半ばを過ぎた頃 彼からメールがあり 日本を旅行した事、東京、箱根、京都を回りどこも素晴らしい思い出だったけど 京都では衣装美術館を訪れ 私が連絡をしてくれていたおかげで 学芸員の人から丁寧な対応とコレクションの画像を見せてもらってとても感謝しているとの事でした。
私もちょっとだけ骨をおった甲斐があったなぁと満足した次第です。