ル シクロップ 森の中の巨大スクラップアート
ここも 横田克己さんの ”フランスの庭 奇想のパラダイス” と言う本を読んだ事により知り 訪れた所です。
観光案内書ではないので 行き方は書いていなかったので WEBで調べて行きましたが、ネットで調べると不確かで 過去にも すんなりたどり着けなかった事などありましたが ここもたどり着くのに大変な目にあった所です。
勿論 車で行けば行ける所ですが ネットでは パリから最寄り駅まで行き 駅に降りたら 1軒だけカフェがあるから そこで頼んで タクシーを呼んでもらうか ヒッチハイクで行くと書いてありました、
パリから50キロ程南のその駅に降り、 確かに駅前に何もない駅ですぐそのカフェは見つかりましたが
入りにくい雰囲気のそのカフェで オーナーさんに”申し訳ないですけど電話でタクシーを呼んでください” とお願いしたら ”NON” との返事 、もう一度聞いてみたら ”土曜日は タクシーは休みだ”と言う答えで” え〜〜!”
ル シクロップに行きたいと言ったら 車を止めて頼めといわれました、ヒッチハイクした事もないけれど 仕方ないから道路脇に出て 車を止めようとしては見たものの 街道を猛スピードで走る車が 止まってくれる事はなく、
も一度カフェに入ってオーナーさんに ”歩いていく事は出来ますか?”と訊ねたら
”あぁ 行けるよ、とにかくこの道を 4、50分 まっすぐ行けば シクロップと矢印の付いた看板があるので そこを 曲がって まっすぐ進めばシクロップだ ”と教えてくれたのです
歩いて行こうと 歩き始めました。
ところが 歩けど 歩けど 野原と林の連続で 道は ゆるいカーブを描きながら 延々と続き 歩道のない ( 歩く人など想定されていない) 道なので 時々 通り過ぎる車が近づいたら ヒッチハイクをするより 側溝を飛び越えて 避けるか ガードレールみたいなものがある所はそれをまたいで避けるかしなくては ビュンビュン飛ばす車にはねられそうで 怖いのです、実際には 車道の幅は充分にあったのだと思いますが 、
1時間以上歩いても”ル シクロップ ’ と書いてある看板など見当たらず チョット心細くなって来た時に作業車みたいな車が 一旦 通り過ぎた後に バックして 戻ってきてくれて乗せてくれました (この時は連れがいましたので)
何処に行きたいのか 訊ねた おじさんは ル シクロップと言っても知らなくて、ミイの森にあると言っても この先はみんな ミイの森だと、、、
ま、 村まで行ってそこで聞いてあげよう と走り始めたら、その村というのが随分離れていて おまけに 人が外を歩いていない グルグル 村を回ってやっと人に巡り合え 道を教えてもらえて ル シクロップに向かう歩道まで送ってもらえましたが、途中の看板というのが また小さな看板で 運良く 見つけたけれど もしかしたら見落としていて たどり着けなかったかもしれないと思う程です。
林の中の 歩道を歩いてル シクロップにようやく たどり着けました。
深い森の中に屹立する ル シクロップは正面には鏡のモザイクでできた 巨大な 顔がありその口から滝のように 水が流れ出ています 、 そして 横に回れば その頭の後ろに 鉄道の貨車が天に向かって突き出ていて 周囲は 大きな歯車や 線路 鉄板が組み合わさっていて、
アート作品を解説しても あまり意味がないので 画像を見てください。
ただ、大きすぎて フレームアウトしてしまい 全体像が 写っていませんが。
スイス生まれの彫刻家 ジャン ティングリーの作品です。
内部に入ることができ 階層ごとに ティングリーに賛同したアーティストの 作品を鑑賞することができ巨人の体内を狭い通路や 階段を上がって 最上階のデッキまで 上がれます、(上は 構造的に大丈夫なのか?とちょっと怖くなるような所ですが)
この 高さ22、5メートル 重さ 300トンの 巨大オブジェは 私は行ってよかったと思いますが どなたにでもお勧めするかと言えば そうは言えない 建造物です。
多分歩いて行ったら 3〜4時間はかかったと思います (カフェのオーナーが歩いたことなどなく 適当に答えたのだと思います)
帰りは ル シクロップに来ていた フランス人女性2人連れに頼んで 駅まで送ってもらいました、彼女達は 日本人がわざわざこんな辺鄙な場所までメジャーな美術品でもないものを見に来た事に 驚き盛り上がっていました。